「関係の永遠を願って…~円周率プロポーズstory~」
「今回、πの近似値は区分求積法を使って……」
教壇に立つ彼女はとっても綺麗だ。
知性と美貌を兼ね備えている彼女は人気者で、常に周りには人がいる。
助教授であるにも関わらず、生徒である学生までもが彼女に言い寄るほどだ。
そんな彼女がまさか僕の恋人だなんて。今でも夢じゃないかと思っている。
純粋に数学が好きで、彼女と議論することが楽しかった。
下心がなかったといえば嘘になるけれど、付き合うなんて恐れ多くて口説くことなんてできなかった。
結果、彼女は僕に好意を持ってくれたのだった。
☆★☆
売店前のベンチでパンをかじっていると、悪友が缶コーヒーを片手に来て言った。
「もう解禁だな」
「え、何が?」
「俺ら、卒業じゃん。お前と彼女ももう隠れて付き合う必要がなくなるってこと」
「あぁ、そっか…」
僕は就職も決まり、春からは社会人になる。
「いっそ結婚しちまえば?」
「は?!」
「いくら若く見えるって言ったって、年を考えてみろよ。
のんきに付き合ってると他の男に乗り換えられるぞ」
彼女は確か今年の誕生日で30歳になる。
「そろそろ結婚に焦る年なんじゃね?」
そんなことを言われたら、こっちが焦ってしまう。
彼女を他の男に取られてたまるものか。
「…卒業したら結婚。それしかないな」
悪友にまんまと乗せられて、すっかりその気になっていた。
問題は、いつどうやってプロポーズするかだ。助教授と学生という関係もあって、僕たちの間で結婚の話が出たことはない。
「数学より難しい問題だぞ…」
ふと、小脇に持っていた卒論の資料を見やって思いついた。
円周率…。僕の卒論は、「円周率πと代数的数について」だった。
「円周率プロポーズなんてどうだろう?!3.14カラットのダイヤを贈るんだ!」
「ぷっ!数学バカのお前たちには良いんじゃね?」
悪友には笑われたが、すっかりその気になって僕はジュエリーショップに走った。
☆★☆
円周率にちなんで3.14ct.なんて気軽に思った僕は、店頭で現実に打ちのめされる。
「ダイヤモンドがこんなに高いなんて…」
世間知らずな僕にも、お店の人は丁寧で優しかった。
「円周率にちなむなら、0.314ctではいかがですか?この大きさのダイヤモンドでも、じゅうぶんに喜ばれると思いますよ」
そこでダイヤモンドだけでするプロポーズを知った。
ダイヤモンドだけでも僕にとっては清水の舞台から飛び降りるくらいの価格だったから、リングにするのは後で良いと知って少し助かった。
このダイヤモンドをリングにするという目標に向かって、また家庭教師のバイトでガンガン稼いでやろうとも思えた。
☆★☆
デートでふんわりとした服を着る彼女は、大学にいるときと雰囲気が違う。心臓が飛び出そうな緊張を抑え、冷静を装いパッケージを渡した。
「10年後には、3.14ctのダイヤモンド買えるようにがんばるよ。だから、け、け、結婚…」
「ふふ、円周率プロポーズね。私たちにはぴったりだわ。嬉しい。ありがとう」
パッケージにも、“3. 1415926535……”と円周率を書いてもらった。
僕たちの関係もずっと続いていくようにと願いを込めて…。
Fin.
【円周率プロポーズ】0.314ctのカラットのダイヤモンドにこだわり&3EXHC高品質カットでプロポーズ!
例えば、価格目安として、重さは同じでも、相場とグレードにより価格は変わります。
在庫状況は常に変わりますので、ご希望の方は事前にお問合せください。
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WEB更新に間に合っていない場合もございます。一覧にない場合は、様々なネットワークでダイヤを探しお取り寄せしてお見せすることも可能な場合もあります。ぜひご相談くださいませ。
「Diamond Propose」および「ダイヤモンドプロポーズ」は、
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