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宝石鑑定士による宝石の解説とお手入れ方法
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宝石言葉 クォーツ

【宝石言葉】クォーツ
完璧・沈着冷静・神秘的。身につける本人の心や体の中も調和させるので、緊張をときほぐし、リラックスさせてくれる石

お手入れ方法

極端に長時間直射日光に当てるような事は避けて、直射日光の当たらない場所保管いたします。紫外線が原因で色が退色することがあります。 また、フッ化アンモニウム、フッ化水素酸、アルカリ溶液によっても損傷することがありますのでお気をつけください。
普段のお手入れは、水を張った洗面器の中で歯ブラシで磨いて汚れを落とし、最後によくすすいだ後は、急激な温度変化によって割れる恐れがありますので、布で水分を拭き取った後自然乾燥にして下さい。
高周波洗浄機は使用しないで下さい。
指紋や手垢がつくと目立ちやすいので、綺麗に拭きとりましょう。
また、とても傷つきやすいので、ダイヤモンドなど硬いものとぶつかったりしないように注意も必要です。
汚れが落ちにくい ようでしたら、宝石店で洗ってもらいましょう。

宝石の特徴クォーツの特徴「珪素と酸素だけで形成した鉱物」

透明度がないものを『石英』、無色透明のものを『水晶』。
一般的に無色透明なものをクォーツと呼びますが、この仲間にはスモーキークォーツやローズクォーツ、皆さんがよく耳にするアメジスト、シトリンなどがあります。クォーツは、色、透明度、結晶の構造などで各種分類されます。
不純物による影響でたくさんの色変種が見られますが、そのインクルージョンの種類だけでも非常に多くの変種が存在します。

Bits of knowledge『[クォーツ]≧[水晶]=[クリスタル]≠[ガラス]⊇[クリスタルガラス]...の訳』

宝石学、鉱物学、はたまた英語学者や数学者といった様々な方々より異論があるかと思いますが、今回はこのようなテーマに表現してみた理由をチョットした豆知識感覚でまとめてみました。
始めにクォーツと水晶って違うの?という疑問ですが、【クォーツ】というと「珪素と酸素だけで形成した鉱物」となりまして和名は「石英(せきえい)」です。その為、クォーツでよくイメージされる透明な結晶体(水晶とお店で言われるもの)と石英と聞いて鉱物の愛好家が連想し呼んでいる不透明から半透明の石(瑪瑙(めのう)など)となんとなく分けて認識していますが実は同じです。
クォーツとはこのように広い意味での鉱物を指していますので、ヴァンモアが今まで取り扱ってきた他のいろいろな宝石もこの分類に当てはまります。そこで、少し解りやすいGIA(米国宝石学会)関係記載を基に仕訳してみます。
《クォーツグループ(石英族)分類》
〈水晶(すいしょう)種〉
水晶(ロック・クリスタル)
リンク画像紫水晶(アメジスト)
リンク画像黄水晶(シトリン)
リンク画像※a 茶水晶(スモーキークォーツ)
リンク画像※b 針入水晶(ルチル・クォーツ)
※〔特徴〕透明度のある結晶で原石は結晶の形が確認できる事が多い。

〈石英(せきえい)種〉
リンク画像※c 紅石英(ローズクォーツ)
紫石英(アメシストクォーツ)
黄石英(イエロークォーツ)
※〔特徴〕透明度がやや低く不透明から半透明で結晶の形が不均等で見えにくい。

〈玉髄(ぎょくずい)種〉
リンク画像玉髄(カルセドニー)
リンク画像瑪瑙(アゲート)
リンク画像紅玉髄(カーネリアン)
リンク画像緑玉髄(クリソプレーズ)
リンク画像赤縞瑪瑙(サードオニキス)
※〔特徴〕不透明から半透明で極微細な結晶の粒が集合した微晶質あるいは潜晶質。
〈その他〉 ジャスパーやオパールなど。
どうでしょうか、なんとなくご理解頂けたと思います。 日本ではクォーツという名称も水晶という名称も独立してとても有名なので誤解しがちですが、国外においてはクォーツ(Quartz)と水晶(Crystal)としてしっかり理解して分けられているようです。
では次に水晶とクリスタルって違うの?という疑問ですが、水晶を英語に訳すとCrystal(クリスタル)ですから実質はもちろん同じです。その同じはずのクリスタルという名称はまた違った派生をしていくのですが、先に水晶についてのイメージと実態をまとめてみますと、一番思い浮かぶのが【水晶原石】と【水晶玉(すいしょうだま)】ではないでしょうか。
水晶原石は三方晶系と六方晶系の構造を正に表現する六角柱状の綺麗な自形結晶のものをよく見ると思います。そして大きさも様々なので、有名なあの占いのお店などでよく目にする水晶玉は研磨技術も含めて一体どのぐらいの金額なのだろう!?と一度は考えたことはありませんか?当社メンバーでも知っているものですと2007年01月24~27日東京ビッグサイトで開催された「国際宝飾展」に出品されたもので〔重量29kg・直径28cm〕で当時価格が約5億円でした!ビックリしてから次に疑念として「天然かな?」と思いましたら[ネパールで採掘された450kgの原石から加工されたもの]記載があってさらに驚きました。ちなみに世界最大とされる無色透明な水晶(玉)球は〔重量48.5kg・直径32.7cm〕!!アメリカの国立自然史博物館所蔵とのことです。
そこでふと、先ほども疑念を持ったように天然と模造品が存在しています。ですのでいくらぐらいという価格はとても幅広く、このように何億円もするものから数千万、さながら数万円から数千円以下まで市場に出回っています。また安いから模造品・高いから天然というガイドラインもとても不確かで一概に言えないのが水晶玉という商品ですね。
見分け方としては模造品の製法として「練り」と言われる溶錬水晶(石英ガラス)が市販されている物で一般的かと思いますが、それと天然水晶を見比べる際に一番は成長構造でしょうね。水晶の粉末を溶かして作る溶錬水晶には結晶体が無くて天然水晶には結晶体があります。他の宝石のように内包物(インクルージョン)などで判別したいところですが、何もないとても透き通った商品が多いので判別方法としては先ず屈折率が違ってきますので、線や文字を水晶を通して見たとき二重(ダブリング)に見える時があったら天然、見えない時は溶錬です。しかしながら水晶玉ですからいろいろな方向と角度で見て慎重に探さないといけないので中々一瞬では判別しにくく、成長構造のお蔭で手で握ると天然の方が熱伝導率が高いので温かくなるのが早いのですが、これも同じ大きさの溶錬のものを握った経験が無いと難しいです。天然の方が比重も少し重いのですがこれもまた比較経験が必要ですね。偏光板(光の波長を縦と横で通る方向で分けるもの)が二枚あると波紋のような虹色の干渉色が十字にぼんやり見え続けるものは溶錬で、一定の角度のみはっきり綺麗に見えるのもは天然と先ほどのダブリングの状況と同じで確認できるのですが偏光板を持っていたら・・・となりますので、やはり一番は専門家のいる宝石店または鑑定・鑑別機関にご相談された方が良いと思います。そんな専門家の私達でも実際は破壊検査でもしないと確定できないような事もあるとても難しい鑑定となります。

少し話がそれた気もしますが、次のクリスタルとガラスって違うの?という疑問ですが、前述したクリスタルという名称の派生が起因して様々に問題となってしまっている理由の一つが商業的に「クリスタルガラスを省略してクリスタルと呼ぶこと」ですね、英語のCrystal(クリスタル)が水晶という意味なのですから国際的には恥ずかしい表現なのですが。
少しガラスも理解しておくと、[ソーダガラス]というよく窓に使う板ガラスがあり、断面が緑色の理由は材料のシリカ以外の不純物の中に数%の酸化化合物[鉄](Fe2O3)が含まれることで目に見えます。
シリカ(Silica)とは『二酸化ケイ素(SiO2)、または二酸化ケイ素によって構成される物質の総称。』となっていてガラスの原料のイメージですね。クォーツの鉱物組成も(SiO2)ですから、100%シリカのガラスを[石英ガラス]や[シリカガラス]などと言ったり、単に[シリカ]と呼ぶこともあるのはここまで記事を読んだ方にはなんとなくお解りになる事でしょう。特徴として金属の不純物がかなり少ないので想定では数km先でも無色透明と言われ、耐熱性もソーダガラスが約80℃に対してシリカガラスは約1000℃と非常に高温まで耐えられる事があげられます。
その他に熱膨張率が小さく耐熱性がある[ホウケイ酸ガラス]という食器によく使用される素材もあります。

そして、本題のクリスタルガラスは酸化化合物[鉛](PbO)を含んだ「鉛ガラス」のことです。鉛が原則24%以上入るものをそう呼ぶそうですが、この含有率が上がるほど屈折率が上がり煌くのに対して硬度が低下していきます。[クリスタルガラス]という名称は屈折率の高いガラス製品のことも言います。

そこで宝石学の中では無色透明な水晶をロック・クリスタル(Rock crystal)と表現するに至るのですが、この混同しがちな状況から「クリスタルはガラスの意味で使っているから水晶のことはロッククリスタル」というようにとらえられたり、「水晶の中でも無色透明なものをロッククリスタルと言って、透明度低いものをクォーツ」と表現されたりしているそうですが、この様なやや曖昧な表現になっていった理由として宝石学と英語学の見解の違いがあると考えられます。
それは、
・水晶を英語表記したCrystal(クリスタル)はクリスタルを英語の邦訳になった時「結晶」となっている事で、クリスタルをガラスと表現してしまうと[ガラスは【非晶質(非結晶)】]ですから大きく異なっている事。
・水晶は昔、溶けない氷だと思われてCrystal(クリスタル)というギリシャ語の「氷」
・「透明な水」を表すクリスタロスが由来の名称が付いたとされている事。
というように解釈の行き違いが生じているのではないでしょうか。
昨今、このような見識のズレからか市場にて透明度がとても高い水晶をロッククリスタルと呼んでいると表現しているそうですが、これは英語解釈で[透明度のない水晶=Quartz(クォーツ)][透明度のある水晶=Rock crystal(ロック・クリスタル)]とあることからセールストークの名称にピックアップされたような時代の流れと感じています。宝石としては最初に記述したようにクォーツは石英族のグループ全体を指していて、ロック・クリスタルはこのグループの中の水晶で特に無色透明なものという位置付け、大きく解釈は間違っていませんがクォーツとロック・クリスタルは別と表現されると誤解になります。それでは問題『クォーツの中でも透明なものがクリスタルと呼ばれる。』なんて表現してしまうと?? 『正解!?』・・・もう詳細説明にかなりの解説が必要になりますね。

例として、[ガラス/クリスタル/クリスタルガラス]でジュエリーというと有名な「スワロフスキー(SWAROVSKI)」の商品を簡単に説明すると、『高級なガラスを独自製法で生み出し、手間と技術を要したカッティングで作品にしたオーストリアの会社製品』となりますでしょうか。
そして、ガラスとクリスタルガラスって違うの?という疑問は・・・もうお解りのように果てしなく続いて行く円周率のような疑問なのかもしれません。
世界中、言葉をもって会話する人にとって認識を共通に出来るのが知識であるのだから学び続けるのだろうと感じます。誤解もその人が話し伝承していく時に生まれる言葉なのでしょうね。

※a [スモーキークォーツ]=よく念珠などにも使用され、和名【煙水晶(けむりすいしょう)・茶水晶(ちゃすいしょう)】とも呼ばれる。色の要素は詳細が不明なものの一般的には地中での天然放射線を浴びたり、不純物の[アルミニウムなど]によるものとされている。
※b [ルチル・クォーツ]=ルチルとは、和名【金紅石(きんこうせき)】と呼ばれる針状の鉱物のことを指していて、この鉱物が内包されている水晶のこと。
※c [ローズ・クォーツ]=文字通り薄紅色(ピンク)をしている石英で、別名【紅水晶(べにずいしょう)】とも言われます。光に敏感な為に経年劣化で退色しやすい宝石。色の要素は不純物の[微量のチタン、鉄、マンガン]によるものとされている。

【産出国】
ブラジル・ドイツ・ハンガリー・インド・イラン・日本・マダガスカル・メキシコ・スリランカ・南アフリカ・スコットランド・スペイン・スイス・ウルグアイ・アメリカ・ロシア など

【鉱物組成】
SiO2
硬度 :7
比重 :2.64-2.69
結晶系:六方(三方)晶系

クォーツ

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